
「ジュースを少しだけ分けてもいい?」
「果汁 100%なら大丈夫そうだけど?」
「炭酸水なら甘くないから平気?」
このように気になる飼い主の方も多いのではないでしょうか。
結論からいうと、市販のジュースや清涼飲料は、犬に飲ませないほうがよい飲み物です。砂糖や添加物が多く、炭酸は胃腸を刺激するためです。とくにコーラのようなカフェインを含む飲料は、命に関わる中毒を起こす危険があります。
犬の水分補給は新鮮な水で足ります。ジュースは栄養補給のために必要なものではありません。
犬はジュースを飲んでも大丈夫?
ジュースや清涼飲料は、大きく三つに分かれます。飲ませてはいけないもの、条件付きでごく少量なら与えられるもの、そして果汁そのものなら問題の少ないものです。
分かれ目になるのは、砂糖や添加物がどれだけ入っているか、炭酸を含むか、そしてカフェインのように犬に有害な成分があるかどうかです。
同じ果物でも、そのまま食べるのとジュースにするのとでは別物として考えてください。加工の段階で砂糖や香料が加わります。
ジュース・清涼飲料にはどんなものがある?
まず果汁系です。リンゴジュースは飲ませても大丈夫とされていますが、加糖された濃縮還元ではなく果汁 100%のストレートを選ぶことが前提になります。市販の加糖タイプは糖分が多く、積極的に与えることは避けたほうがよいとされています。
オレンジジュースも飲ませること自体は可能ですが、注意点があります。パイナップルジュースとマンゴージュースは条件付きで少量なら問題ない場合がありますが、市販品には砂糖や香料、保存料が含まれています。
バナナジュースも同様で、市販のものには砂糖や乳製品、添加物が入っています。クランベリージュースはクランベリー自体は少量なら与えられる可能性がある果物ですが、ジュースになると糖分と添加物の負担が大きくなります。
グレープフルーツジュースは与えることをおすすめできません。子犬や老犬、胃腸の弱い犬ではとくに注意が必要です。
野菜由来の飲料にも注意点があります。野菜ジュースは塩分や糖分、添加物に加えて、原材料に玉ねぎなど犬に適さない野菜が含まれる場合があります。青汁も、加工された状態では甘味料や香料が入っている製品があります。
炭酸を含む飲み物はまとめて避けてください。ジンジャーエールは炭酸と砂糖の両方が入り、胃を刺激して膨満感の原因になります。ラムネも炭酸飲料で、糖分と添加物が犬の負担になります。
炭酸水は無糖・無添加であればごく少量なら与えられる可能性がありますが、二酸化炭素が胃でガスになるため積極的に与える必要はありません。冷たいものを一度に多く飲ませると不調につながります。
レモネードは砂糖が多く、日常的に与える飲み物ではありません。スムージーは果物や野菜を使った飲み物ですが、材料によっては犬に負担になるものが入るため、中身を確かめられないものは避けてください。そしてコーラは、カフェインとテオブロミンを含み中毒を起こす危険があるため、決して与えてはいけません。
犬にジュースを与えるときの注意点
砂糖と添加物
市販のジュースは飲みやすくするために砂糖が加えられています。糖分の摂りすぎは肥満につながり、体重が増えれば体への負担になります。
香料、保存料、甘味料といった添加物も、犬にとって必要のない成分です。与えるとしても果汁 100%のものを選び、加糖されたものは避けてください。
炭酸の刺激
炭酸には二酸化炭素が溶けており、胃の中でガスになります。膨満感や不快感の原因になり、体質によっては体調不良につながります。
甘くない炭酸水であっても、刺激そのものは残ります。冷えたものを一度に飲ませないでください。
薄めて少量に
果汁を与える場合も、原液のままでは刺激が強くなります。水で薄め、ごく少量にとどめてください。
初めて与えるときは少しだけにして、下痢や嘔吐などの変化がないか確認してください。
特に注意が必要な飲み物
コーラなどカフェインを含むもの
コーラにはカフェインのほか、チョコレートに含まれることで知られるテオブロミンが含まれている可能性があります。どちらも犬が摂取すると中毒を起こしかねない成分です。
ガラナやマテ茶を使った飲料は、チョコレートより多くのカフェインやテオブロミンを含む場合もあります。飲んでしまったら、量にかかわらず動物病院に連絡してください。
玉ねぎを含む可能性のあるもの
野菜ジュースは複数の野菜をまとめて使うため、玉ねぎが原材料に入っていることがあります。健康によさそうな見た目でも、原材料表示を確かめないまま与えないでください。
アレルギーのある犬
果汁は果物そのものと同じアレルゲンを含みます。ヨモギやブタクサ、シラカバなどにアレルギー反応を示す犬では、りんごの果汁で反応が出ることがあります。
犬がジュースを飲んでしまった場合
無糖のものを少しなめた程度であれば、多くの場合は様子を見て問題ありません。ただし次の場合は注意が必要です。
・コーラなどカフェインを含む飲料を飲んだ
・玉ねぎを含む野菜ジュースを飲んだ
・甘いジュースをまとめて飲んだ
・飲んだあとに嘔吐や下痢、落ち着きのなさが見られる
カフェインを含む飲料を飲んだ場合は、様子を見ずに動物病院へ連絡してください。中毒は量と体格によって影響が変わります。
受診の際は、何をどのくらい、いつ飲んだかを伝えられると診察がスムーズです。自己判断で吐かせようとするのは避けてください。
犬の水分補給は水を基本に
犬に必要な水分は、新鮮な水で足ります。味のついた飲み物を与える必要はありません。
食欲が落ちているときの工夫としてジュースを使いたくなることもありますが、その場合も果汁 100%のものを水で薄め、ごく少量にとどめてください。
日々の水分補給は水を基本とし、不安なことがあれば自己判断せずかかりつけの動物病院に相談してください。



