
「和菓子は洋菓子よりあっさりしているから少しならいい?」
「バターを使っていないなら平気?」
「あんこは小豆だから体によさそうだけど、どう?」
このように気になる飼い主の方も多いのではないでしょうか。
結論からいうと、和菓子は犬に与えないでください。バターや生クリームを使わないぶん洋菓子より軽い印象がありますが、砂糖の量は決して少なくありません。犬にとっては糖分の摂りすぎになります。
犬に和菓子を食べさせてもいい?
和菓子の材料は、米粉・小麦粉・小豆・砂糖が中心です。素材そのものに毒性はありません。
しかしあんこは小豆と同量近い砂糖を加えて炊いたもので、和菓子の甘さの正体はここにあります。「小豆はポリフェノールが豊富」といった話は、砂糖を加えていない状態での話です。
問題になるのは次の 3 点です。
糖分です。肥満や糖尿病、歯の健康に関わります。甘いものに慣れると、フードを食べなくなることもあります。
喉に詰まりやすい食感です。餅や求肥を使った和菓子は、口の中で貼りつきます。犬は人のようによく噛んでから飲み込む動物ではないため、窒息の危険があります。
硬さです。せんべい類は歯を傷める原因になります。
生地であんこを包んだもの
饅頭ともみじ饅頭は、小麦粉の生地であんこを包んだ和菓子です。あんこの量が多く、1 個でも犬には糖分が過剰になります。
どら焼きと大判焼きも同じ構成で、生地にも砂糖が入ります。たい焼きは種類によってクリームやチョコレートが入るものがあり、チョコレート入りは中毒の危険があるため絶対に与えないでください。
最中は皮が薄く軽い印象ですが、中身はあんこそのものです。皮が口の上に貼りつきやすい点にも注意が必要です。
あんこ・栗を固めたもの
羊羹は、あんこに砂糖と寒天を加えて固めた菓子です。和菓子のなかでもとくに糖度が高く、ひと切れでも犬には多すぎます。
栗きんとんも、栗に大量の砂糖を加えて練ったものです。栗自体は犬が食べられる食材ですが、きんとんにした時点で別の食品になります。
焼き菓子・小麦生地のもの
カステラとベビーカステラは、卵・小麦粉・砂糖・水あめで作ります。ふんわりして食べやすいぶん、犬が一度に多く口にしやすい菓子です。
ちんすこうはラードを練り込んだ焼き菓子で、糖分に加えて脂質も高くなります。沖縄土産として家庭に置かれやすいので、置き場所に注意してください。
せんべい類
草加せんべいは米を焼いてしょうゆを塗った菓子で、甘くない代わりに塩分が高くなります。硬さも相当なもので、歯の破損につながります。
南部せんべいは小麦粉を薄く焼いたもので、ごまや落花生を練り込んだ製品があります。ナッツ類は犬に向かないので、原材料を確認してください。餅・団子は砂糖が多いうえ、もち生地が喉に詰まる危険があります。一方で寒天ゼリー・くずきり・ところてんは、無味・無添加のものに限れば少量を与えられます。市販品は砂糖やタレがかかっているため向きません。
犬が和菓子を食べてしまった場合
ひとかけらをなめた程度で、その後も元気で食欲があれば、まずは様子を見ます。
チョコレート入りのもの、ナッツ入りのもの、餅を使ったものを食べた場合は動物病院に相談してください。餅は喉や消化管に詰まることがあり、時間が経ってから症状が出ることもあります。
嘔吐や下痢、えづく、よだれが多い、ぐったりしているといった様子が見られたら、早めに受診してください。何をどのくらい食べたかを伝えられると診察の助けになります。
犬の食事は犬用フードを基本に
犬に必要な栄養は、総合栄養食の犬用フードで満たせるように設計されています。和菓子から摂るべき栄養はありません。
お茶菓子を囲む場面では、犬の届く場所に置かないことが何よりの対策です。一緒に楽しみたい場合は、砂糖を使わない犬用のおやつを選んでください。不安なことがあれば、自己判断せずかかりつけの動物病院に相談しましょう。



