犬にアロエを食べさせるのはダメ!
私たち人間にとっては美容健康効果があるアロエですが、犬にアロエを食べさせるのはNGです。アロエは、犬の健康を害する可能性がある植物の1つと考えられています。
今回は、犬がアロエを食べるとどんな健康被害をこうむるのかについてお話ししていきます。万が一、犬がアロエを食べてしまったらどうすればよいのかも知っておきましょう。
犬がアロエを食べるとどうなる?
まず知っておきたいのは、犬がアロエの内部を少量食べたとしても、ほとんど問題が起きることはありません。問題となるのは、アロエの部位と大量に食べてしまった場合です。
アロエの外側の皮を犬に食べさせてしまうと、「アロイン」や「バルバロイン」という成分によって嘔吐や下痢、胃炎、腎炎などを起こすことがあります。
どちらも苦み成分で、健胃作用や炎症抑制作用、お腹を緩くする緩下(かんげ)作用があるため、犬だけでなく妊婦さんや授乳中のママも過剰摂取には注意が必要です。
ゲル状のアロエ内部にも、「アロエエモジン」という健胃作用や緩下作用のある成分が入っています。
犬にとって、アロエは特に必要ない食べ物ですから、健康や命を危険に晒してまで食べさることは避けましょう。
犬がアロエを食べてしまったらどうすればイイ?
愛犬ちゃんがアロエをイタズラして、噛みちぎったり飲み込んだりしたら、まずは口の中に残っているアロエを取り除いてください。
飼い主様が大きな声で叱ったり泣き出したりすると、犬は興奮状態に陥ってしまいます。すぐに危険な状態になることはないので、あくまでも冷静に対処します。
その上で、どのくらい食べてしまったのかを確認し、動物病院に連絡してください。自宅で嘔吐させるのはリスクが伴うので、獣医の診察を仰ぎましょう。
犬にアロエ入りヨーグルトは食べさせてもイイの?
飼い主様が召し上がるアロエ入りヨーグルトを少量食べているワンちゃんに、何も異常が起きないことは多々あります。
アロエには数百種類もありますが、よく知られているのは肉厚で大きな葉の「アロエベラ」や、まるで木のように見える生え方をする肉薄の「キダチアロエ」です。
ヨーグルトに入っているアロエは、アロエベラの皮を除去し、ゼリー状の葉の内部を使用しています。
また、アロインやアロエエモジンといった成分は、キダチアロエ以外は医薬品指定されているため、ヨーグルトに使われるアロエからは除去されています。
犬が、ヨーグルトのアロエを少量食べても健康被害がめったに起きないのは、こうした理由からです。
ただし、アロエ入りヨーグルトには砂糖や香料などが添加されていることを考えると、わざわざ愛犬ちゃんに食べさせないほうがよいでしょう。
犬がアロエを誤食しない環境作りを!
庭や鉢植えでアロエを育てていらっしゃる飼い主様もいらっしゃることでしょう。犬がまだ若いころは、何にでも興味を示してかじってしまうことがあります。もちろん若くない犬でも、イタズラっ子はかじるのが大好きですよね!
「ちょっとだから」と、庭に係留したまま愛犬ちゃんから目を離した隙に、アロエを誤ってかじってしまうかもしれませんので注意してください。
また、お散歩中や旅先などでアロエを見かけたら、近づけないようにしてリスクを回避しましょう。
アロエ入りヨーグルトやアロエジュースを買ってきたら、すぐに冷蔵庫にしまうなどして、買い物袋に興味を持たせないように工夫するのも大切です。
犬にアロエを活用する特例もある
飼い主様が愛犬の健康に、とアロエを食べさせている場合もありますが、基本的にはアロエの成分は犬の健康を害することがあるので食べさせないでくださいね。
ただ、動物病院によってはあえて病気の治療サポートにアロエベラジュースなどを薦めるケースもあります。
あくまでも、獣医師の判断によってアロエを活用する特例ですので、自己判断でアロエジュースを作って飲ませないでくださいね。