犬にブルーベリーを食べさせても大丈夫
目の健康にもよいといわれるブルーベリーですが、犬に食べさせても大丈夫です。
ブルーベリーの見た目は『犬が食べてはいけないブドウ』とよく似ていますが、まったく違う種類です。
ブルーベリーはツツジ科スノキ属、ブドウはブドウ科ブドウ属なので、適量であればブドウのように犬が中毒を起こす心配はありません。
今回は、ブルーベリーの特徴的な栄養成分、犬に食べさせることで期待できる健康効果、注意点についてお話しします。
ブルーベリーに含まれる栄養成分と犬に期待できる健康効果
ブルーベリーの代表的な栄養成分として、アントシアニン、ルテイン、食物繊維が挙げられます。
ほかにも、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンEの3つの総称「ビタミンエース(ACE)」も含まれています。
ブルーベリーに含まれる特徴的な栄養成分や、どのような健康効果が期待できるのかみていきましょう。
アントシアニンとルテインで目のケアや老化対策!
ブルーベリーには、ポリフェノールの1種のアントシアニンや、緑黄色野菜に含まれるカロテノイドの1種のルテインが含まれており、目の疲れの改善などによいといわれています。
ブルーベリーのなかでも、特にアントシアニンが多く含まれているのは、果実まで青紫色のビルベリーです。
アントシアニンもルテインも抗酸化作用を持つため、犬の老化予防・対策も期待できます。
食物繊維でお腹も体もスッキリ!
ブルーベリーには、水に溶けやすい水溶性食物繊維と、水に溶けにくい不溶性食物繊維が含まれています。
食物繊維を多く含むバナナの約2倍ですから、かなり多いことがわかります。
水溶性食物繊維はゆっくりと胃腸を通過していくので、空腹感や食べ過ぎを予防できます。
不溶性食物繊維は水分をたっぷり吸いこみながら胃腸内を移動し、腸壁を刺激して便の排泄をサポートします。
ブルーベリーは特に不溶性食物繊維を多く含むので、犬が便秘気味のときに有益な果物です。
1~2日程度の便秘であれば、食物繊維の摂取、散歩、水分補給、少量の油分補給、ストレス解消、フードの見直しなども効果的。
また、便秘が長く続くと老廃物を排泄できなくなり、病気の要因にもなりかねません。
便秘がクセになっている場合は、なんらかの病気が潜んでいないか診察を受けましょう。
ビタミンエースで免疫力アップと加齢対策!
ブルーベリーには、ビタミンエースと呼ばれるビタミンA・ビタミンC・ビタミンEが含まれています。
ビタミンエースは強い抗酸化作用を持っているため、免疫力や抵抗力の向上が期待できます。
また、ビタミンAは目の網膜の働きをサポートすることでも知られています。
犬にブルーベリーを食べさせることで、加齢対策や激しい運動による細胞へのダメージ予防・回復効果も期待できます。
犬にブルーベリーを食べさせる際の注意点
犬にブルーベリーを大量に食べさせない
ブルーベリーには、ポリフェノールの1種の「タンニン」も含まれています。
タンニンは、抗酸化作用や荒れた腸の粘膜を保護する働きもありますが、犬に大量に食べさせると、便秘や貧血症状のほか、タンニン中毒を起こす可能性もあるので気を付けてください。
また、果皮には不溶性食物繊維が多いので、消化不良や下痢を起こすことがあります。
カロリー的には、大粒のブルーベリー10粒で約6kcalと低めですが、肥満につながる果糖も多いので、食べさせ過ぎに気を付けましょう。
小型犬なら5~10粒程度、中型犬なら20粒程度を目安にしてください。
ブルーベリーは潰して食べさせれば安全
犬にブルーベリーを食べさせる際、1粒丸ごと与えてもよいのですが、嬉し過ぎて気管に詰まらせてしまう可能性があります。
ブルーベリーの特徴的な栄養成分のルテインは加熱に強いものの、アントシアニンやビタミンCは加熱に弱いため、生のまま潰して犬に食べさせましょう。
乾燥ブルーベリーやジャム、ジュースは食べさせない
乾燥ブルーベリーが市販されていることがありますが、栄養成分や糖分が濃縮しています。
ほんの数粒程度なら問題ありませんが、犬には大量に食べさせないほうが安全です。
また、ブルーベリージャムやジュースなど、砂糖が添加されているものはNGです。
犬にブルーベリーを食べさせてもよいのか?まとめ
犬の体の大きさや体調にあわせ、少量ならブルーベリーを食べさせても大丈夫です。
ブルーベリーが持つ強い抗酸化作用で、犬の目の健康や老化予防・対策、免疫力アップなどが期待できます。
近年のラット実験において、ブルーベリーが老化による脳の神経障害にも効果があることがわかってきたので、犬へのアンチエイジングにも期待が寄せられています。
犬はブルーベリーなど甘いものが大好きなので、飼い主様の管理下の元、安全に食べさせてくださいね。