犬にチーズを食べさせても大丈夫!
チーズは犬が大好きな食べ物の1つです。
チーズ入りのドッグフードやおやつなどがあるように、犬にチーズを食べさせても“基本的には”大丈夫です。ただし、注意したい点もいくつかあります。
今回は、チーズにはどんな栄養があるのか、どんな点に注意して犬に食べさせればよいのかについてお話していきます。
チーズにはどんな栄養があるの?
チーズは牛や山羊などのお乳を原料にした発酵食品の1つです。
チーズには、プロセスチーズやカッテージチーズ、クリームチーズなど色々な種類がありますが、代表的な栄養素を見てみましょう。
・タンパク質
・脂質
・ビタミン類(A、B群、D、Eなど)
・ミネラル類(カルシウム、ナトリウムなど)
チーズには、犬の血液や皮膚、骨、被毛、免疫力向上、骨の強化、神経伝達の正常化といった体を維持するために必要な栄養素が多く含まれています。
チーズの脂質や塩分に注意が必要
人間用のチーズはカロリーが比較的高く、脂肪分(脂質)や塩分(ナトリウム)が多く含まれている点に注意しましょう。
人間用のチーズを使った犬ご飯レシピもありますが、体重の軽い小さなワンちゃんには食べさせないほうがよいことがあります。
■人間用のチーズを犬に食べさせないほうがよい理由
まず、身近な存在の「スライスチーズ」1枚を例に、どのくらいのカロリーと脂質、塩分を含むのか確認してみましょう。
・カロリー:約50Kcal
・脂質:約4g
・塩分:約0.4g
次に、スライスチーズ1枚は、ワンちゃんが1日に必要とする目安摂取量のどれぐらいを占めているのか、確認してみましょう。
避妊・去勢手術を受けている、体重3kgの健康な成犬を例にしてみます。
・カロリー
目安となる必要カロリー 約256kcalに対して、約19%
・脂質
目安となる脂質の必要摂取量 約3.3gに対して、約83%
・塩分
目安となる塩分量 約0.38gに対して、約95%
カロリーは約19%とコントロール可能な範囲ですが、脂質と塩分に関しては、たった1枚のスライスチーズであっても摂り過ぎてしまうことがわかります。
3kgよりも体重の軽い小さなワンちゃんであれば過剰摂取になり、腎臓病や高血圧、肥満のきっかけになりかねません。
チーズは嗜好性が高いので、いくらでも欲しがるかもしれませんが、人間用のチーズを犬に食べさせる場合は、こうした点を踏まえてほんの少量にするか、食べさせないという方針でもよいでしょう。
犬の体質によってはチーズでアレルギーが起きることも
チーズは牛乳ほど乳糖(※)を多く含んでいないので、比較的下痢をしにくい乳製品です。
しかし、犬の体質によっては少量の乳糖に反応して下痢や嘔吐、消化不良を起こすことがあります。
チーズを食べさせる量にも注意が必要です。たくさん食べさせ過ぎると、かゆみや脱毛といったアレルギー症状を引き起こしかねません。
愛犬ちゃんにチーズを食べさせる場合は香り付け程度にし、食べさせ過ぎには注意しましょう。
また、愛犬ちゃんが病気を抱えている場合は、必ず担当の獣医師に相談してからにしてください。
犬用のチーズのほうが安心
人間用のチーズはデメリットがありますが、犬用のチーズであればカロリーや脂質、塩分を控えたものが市販されています。
ただし、チーズ以外に小麦粉やおから、マッシュポテトなどが配合されている商品もありますので、愛犬ちゃんの体質に合わない原材料が入っていないか確認しておくことをおすすめします。
犬用チーズを選ぶ際にも、やはり着色料や酸化防止剤などを使用していない、無添加タイプを選んであげたいですね。
チーズを上手に使って楽しいワンライフを!
食欲が減退しているワンちゃんに、犬用チーズふりかけをトッピングしてあげると食い付きがよくなります。
また、お薬を嫌がる場合には、チーズにくるんで食べさせれば難なく食べてくれることが多いものです。
食べさせ過ぎには注意が必要ですが、トレーニングやご褒美にもチーズは使えます。
チーズを上手に使って楽しいワンライフをお過ごしくださいね。