犬にマンゴーを食べさせても大丈夫
日本では宮崎や沖縄などで栽培される南国フルーツのマンゴーですが、犬に食べさせても大丈夫です。
マンゴーの果肉には中毒成分が含まれていないので、犬が食べても中毒を起こす心配はありません。
とはいえ、毎日食べさせる必要はないですし、ウルシ科の植物なので接触性皮膚炎などに注意が必要です。
今回は、マンゴーの特徴的な栄養成分、犬に食べさせることで期待できる健康効果、注意点についてお話しします。
マンゴーに含まれる栄養成分と犬に期待できる健康効果
マンゴーは、β-カロテンや葉酸、ビタミンCなどの栄養素が豊富な果物です。
また、甘味とともにカロリーが比較的高いのも特徴です。
マンゴーに含まれる特徴的な栄養成分や、犬にはどのような健康効果が期待できるのかみていきましょう。
β-カロテンで若々しさと健康維持
マンゴーに含まれるβ-カロテンの量は、生の果物のなかではメロン、アンズ、スイカなどに次いで豊富です。
ドライフルーツのなかでは、ドライマンゴーがもっとも多くβ-カロテンを含んでいます。
β-カロテンは、犬の体内でビタミンAに変わる栄養素で、細胞の酸化を抑制する「抗酸化作用」を持っています。
犬の老化予防とともに、皮膚、粘膜、目の健康などが期待できる栄養素です。
また、ガンの予防などにもよいのではないか、と考えられています。
ビタミンCで免疫力アップ
マンゴーにはビタミンCも少なからず含まれており、ビタミンCが豊富なことで知られるキウイフルーツの約半分ほどの含有量です。
ビタミンCも強力な抗酸化作用を持つため、犬の老化予防をはじめ、免疫力の向上に役立ちます。
体内で変換されたビタミンAと一緒に摂ることができるので、相乗効果も期待できます。
葉酸で貧血予防
マンゴーに含まれる葉酸の量は豊富で、果物のなかではトップクラスです。
生の果物のなかでは、ドリアン、ライチ、イチゴなどに次ぐ豊富さです。
特に、ドライマンゴーは水分が少ないため、同じ重量であればナンバーワン!
葉酸は8種類あるビタミンB群の1つで、赤血球を作る働きがあるため、貧血予防に効果が期待できます。
ヒトと同様に、妊娠中の母犬が欠乏すると子犬が奇形で生まれる可能性があるため、特に補充したい栄養素です。
犬にマンゴーを食べさせる際の注意点
マンゴーの果皮は犬に触らせない
マンゴーはウルシ科の植物で、果皮にウルシオールという成分を含むため、アレルギーを持っている犬は接触性皮膚炎などに注意が必要です。
犬にマンゴーを食べさせる際は、必ず丁寧に皮を剥きましょう。
また、初めてマンゴーを食べさせる際は、かゆみや目の充血といったアレルギー反応が起きていないかも確認してください。
食べさせ過ぎに注意
ドライマンゴーは生のマンゴーと違い、同じ分量で比較するとカリウムと食物繊維をかなり多く含んでいます。
カリウム制限があるワンちゃんやお腹がすぐに緩くなるワンちゃんには、ドライマンゴーを食べさせないほうがよいでしょう。
100g当たりのカリウムと食物繊維量を記しておきますので、心配なときは獣医さんに数値を伝えて相談してください。
・ドライマンゴー:カリウム 1,100mg、食物繊維量 6.4g
・生マンゴー:カリウム 170mg、食物繊維量 1.3g
マンゴーのカロリーも考えて食べさせる
マンゴーは比較的カロリーが高い果物です。
マンゴーの皮や種を除去した可食部100g当たりのカロリーは約64kcalで、細めのバナナ約1本分に相当します。
可食部100gの目安は、大きめのマンゴーなら1/2強、小さめのマンゴーなら2/3ぐらいです。
ドライマンゴーになると両手に一杯分ぐらいの分量が100g程度で、カロリーは約300kcalもあります。
犬用のドライマンゴーおやつも販売されていますが、食べさせる分量に配慮して肥満を予防しましょう。
犬にマンゴーを食べさせてもよいのか?まとめ
犬にマンゴーを食べさせても問題ありません。
マンゴーに含まれるβ-カロテンやビタミンCは、犬の老化予防や皮膚、粘膜、目などの健康に役立ちます。
葉酸は、貧血の予防や正常な胎児の発育に必要なビタミンです。
便秘気味のワンちゃんには、ドライマンゴーに含まれる食物繊維による快便が期待できますが、食べさせ過ぎればかえってお腹が緩くなることも。
犬の体格に応じて、生のマンゴーをひと口食べさせるぐらいなら大丈夫です。
また、ドライマンゴーはカロリーも高いので、少量をたまに食べさせる程度がよいでしょう。